性感染症についてのお話 ~クラミジアと淋菌のこと、知っていますか?~
最近、梅毒が増えているというニュースをよく耳にしませんか?性感染症は性交渉を介して細菌やウイルスが感染し、発症する疾患の総称です。梅毒だけでなく、クラミジア感染症や淋菌感染症、HIV感染症などもその一つです。
政府の統計によれば、梅毒は幅広い年齢層で感染が増えています。一方で、クラミジア感染症や淋菌感染症は、若い世代では減少傾向にあるものの、中高年層での報告が増加しています。この背景には、社会生活や価値観の変化が影響しているのかもしれませんね。
今回は、特にクラミジアと淋菌について、その症状や検査、治療方法を詳しくお話しします。
クラミジアや淋菌といえば、性器に関連する感染症を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、これらの菌は性行為を通じて喉(咽頭)に感染することもあります。この状態を咽頭クラミジア感染症や咽頭淋菌感染症と呼びます。
どんな症状が出るの?
咽頭感染の多くは無症状ですが、次のような症状が出ることもあります:
- 喉の痛みや違和感
- 声のかすれ
- 扁桃腺の腫れ
- 発熱
無症状のため、気づかないまま感染が広がるリスクがあります。この点が性感染症の怖いところですね。
どうやって調べるの?
検査方法
咽頭感染が疑われる場合、以下の方法で検査を行います:
- 咽頭スワブ検査:綿棒で喉の粘膜をぬぐい、菌やウイルスの有無を調べます。
- 核酸増幅法(NAAT):菌を調べる方法の一つです。特に感度が高い検査法で、クラミジアや淋菌を正確に検出します。
検査は簡単で、痛みもほとんどありません。気になる場合は一度検査を受けてみるのがおすすめです。
治療は簡単?
クラミジアと淋菌はいずれも抗生物質で治療が可能です。ただし、それぞれに適した薬剤を選ぶ必要があります:
- クラミジア:主にアジスロマイシンやドキシサイクリンなどの内服の抗生物質を使用します。
- 淋菌:最近では薬剤耐性菌も増えており、セフトリアキソンなどの注射薬を使用することが推奨されています。
いずれの場合も、医師の指示通りに治療を完了させることが大切です。治療を途中でやめると、再感染や菌の耐性化のリスクがあります。
治療後のフォローアップが大切!
性感染症の治療後は、その効果を確認するために再検査が必要な場合があります。咽頭炎に関して特に以下のケースでは、治癒確認を行うことが推奨されています:
- クラミジア:通常は再検査の必要がありませんが、治療完了から3か月以内に新しい感染がないかチェックするのが良いでしょう。
- 淋菌:治療終了から2~3週間後に再検査を行い、治癒を確認します。
また、性感染症はパートナーへの感染リスクもあります。パートナーの検査や治療も一緒に進めることが重要です。
性感染症は相談しやすい環境で
欧米では、性的に活発な女性に対して性感染症のスクリーニング検査が推奨されています。それだけこれらの感染症は社会的にも重要な問題なのです。
当院では、クラミジアや淋菌を含む性感染症の相談や検査、治療を承っています。「症状がなくても検査をしてみたい」「少し気になることがある」という場合でも、どうぞお気軽にご相談ください。性感染症の早期発見と適切な治療が、健康を守る第一歩です!
性感染症についての正しい知識を身につけ、一緒に健康を守っていきましょう!
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