🏥薬局で購入できる症状緩和のためのお薬について
~受診が難しいときのセルフケアの参考に~
休日や休診日に急な体調不良に見舞われたとき、「病院に行くほどではないけどつらい」「薬局で何を買えばいいかわからない」とお困りになったことはありませんか?
今回は、そんなときに薬局で購入できる症状を一時的に和らげるお薬について、もし院長が購入するとしたら、として、症状別にご紹介します。
※あくまで「応急的な対応」ですので、症状が続く場合や強い症状がある場合は必ず医療機関を受診してください。
【1. 頭痛】
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🔸 成分例:アセトアミノフェン、ロキソプロフェン
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🔹 市販薬例:タイレノール、ロキソニンS など
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💡 ポイント:いずれも痛みを抑える胃が弱い方や高齢の方にはアセトアミノフェンが比較的安全です。
風邪を伴う頭痛にも適しています。まずアセトアミノフェンを使用するとよいと思います。ロキソプロフェンのほうが効果が強いことが多いです。参考までに、クリニックで処方する場合アセトアミノフェンは1回500mg、ロキソプロフェンは1回60mgを処方しています。
【2. 腹痛】
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🔸 成分例:ブチルスコポラミン、ファモチジン
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🔸 市販薬例:ブスコパンA、ガスター10など
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💡 ポイント:ブチルスコポラミンは腸の動き(蠕動運動)を抑えることで腸の痛みを緩和するお薬です。強くなったり弱くなったりする波のあるお腹の痛みのときに使用します。ファモチジンは胃酸の分泌を抑えることで胃や十二指腸の炎症に関連する痛みを緩和するお薬です。胃の周辺に痛みがあり、特に食事と関連して強くなる場合に使用します。院長ならこれらの症状に応じてお薬を選択して使用します。クリニックで処方する場合ブチルスコポラミンは10mg、ファモチジンは1回20mg1日2回を処方しています。
【3. 下痢】
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🔸 成分例:ロペラミド、プロバイオティクス製剤
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🔸 市販薬例:ストッパ、ビオフェルミンなど
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💡 ポイント:ロペラミドは腸の動きを抑えたり、腸から出る水分(腸液といって下痢のもとになる成分です)の分泌を抑えることで下痢を和らげるお薬です。プロバイオティクス製剤とは、乳酸菌やビフィズス菌など善玉菌と呼ばれる腸の調子を整える作用のある微生物(細菌)が含まれたお薬です。クリニックで処方する場合ロペラミドは1回1mgを処方しています。プロバイオティクス製剤は色々なものがありますが、クリニックでは酪酸菌や乳酸菌が含まれたものを処方することが多いです。
【4. 関節痛】
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🔸 成分例:ロキソプロフェン
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🔸 市販薬例:ロキソニンS
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💡 コメント:ロキソプロフェンは痛みを抑えるお薬です。アセトアミノフェンも痛みを抑える作用はありますが、関節や皮膚が腫れている、熱をもっている、押すと痛みがある、際にはロキソプロフェンのほうが効果を発揮します。
🔍まとめ
市販薬はうまく使えばとても心強い存在です。ただし、あくまで一時的な症状の緩和を目的としたものです。
症状が長引く場合や、悪化する兆しがある場合は、必ず医療機関にご相談ください。
当院では、診察時に市販薬の選び方の相談や、普段お使いの市販薬との相性についてもアドバイスしております。お気軽にご相談ください。
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