ポイント先取り
水ぼうそうにかかった覚えがなくても、ほとんどの日本人は体内にウイルスを持っています。
水ぼうそうワクチンを受けただけの人でも、帯状疱疹は起こり得ます。
一度帯状疱疹を経験した人でも再発することがあります。
50 歳以上なら、基本的に帯状疱疹ワクチン(シングリックス)の接種が推奨されます。
1.そもそも帯状疱疹とは?
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、子どもの頃にかかった 水ぼうそう(水痘) のウイルスが、何十年も後になって 再活性化 することで起こる皮膚の病気です。ピリピリした痛みや赤い水ぶくれが帯状に現れ、後遺症として長引く神経痛(帯状疱疹後神経痛:PHN)が大きな悩み になります。
2.「水ぼうそうにかかったことがない」人はワクチン不要?
2-1.実はかかった記憶がなくても感染している可能性が高い
日本では水ぼうそうの定期接種が始まる前(2014 年以前)に生まれた多くの人が幼少期に自然感染しています。熱も軽く終わると記憶に残らないまま抗体だけが残るケースも珍しくありません。
2-2.水痘ワクチンを受けた人もウイルスは潜伏
水痘ワクチンは「弱毒化」された生ワクチン。感染力を落としただけで、ウイルスは体内に潜伏し 帯状疱疹の原因になり得ます。自然感染より頻度は低いとはいえ、年齢とともにリスクは上昇します。
3.「一度帯状疱疹にかかった」人はもう大丈夫?
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再発率は5〜10%。特に 高齢者・糖尿病・免疫低下 のある方ではもっと高まります。
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一度罹った部位と反対側に出ることも珍しくありません。
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米国の大規模研究では50 歳以上の帯状疱疹既往者にシングリックスを打つと再発率が約 85%低下しました。
ポイント:帯状疱疹後 数ヶ月から1年ほど経ち、皮膚と神経の炎症が落ち着いたら接種を検討しましょう。
4.よくある Q&A
Q | A |
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ワクチンを打ったら絶対に帯状疱疹になりませんか? | 100%ではありませんが、重症化や後遺症(PHN)を防ぐ効果も高いとされています。 |
副反応が心配です。 | 発熱や倦怠感は 1~3 日で治まるケースが大半です。鎮痛解熱剤で対応できます。 |
他のワクチンと同時接種は? | 同時接種は可能です。 |
5.まとめ
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「水ぼうそうにかかった覚えがない」人でも、潜伏ウイルスを持っている可能性が高い
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水痘ワクチン接種歴があっても帯状疱疹は起こり得る
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一度帯状疱疹になった人も再発リスクは残る
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50 歳以上ならシングリックス接種で発症・重症化を大幅に防げる
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抗体検査、水痘ワクチン、シングリックスすべてに対応しています。
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あなたとご家族の「帯状疱疹ゼロ」を目指しましょう。
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